【第57回】高校生向け金融教育

「金融リテラシー」とは?②

2022.04.20

「金融リテラシー」とは?②

 前回のコラムに引き続き、「金融リテラシー」の具体的な内容についてお伝えさせていただければと思います。

②生活設計

 近年、実に多様なライフプランが広がってきています。みなさま、ご自身が実現したい「ミライ」について考えたことはございますか。さらにはその「ミライ」が資金面で実現できるかどうか、誰かに相談したことはございますか。ミライ研が2022年1月に実施したアンケート調査で、「将来の生活設計・資金計画について、これまで検討されたことはありますか」とお伺いしました。【図表1】。

図表1 あなたは、将来の生活設計・資金計画について、これまで検討されたことはありますか(複数回答可)(n=11,970/全年代平均)

 実に67.8%の方は将来の生活設計・資金計画について検討したことはないと回答しました。第55回でもお伝えした通り、「人生100年時代」ではライフイベントやキャリアの選択肢が広がっていき、どういったミライを目指すかも多様なものになっていくと思われます。結果的に来る「ミライ」を待つのではなく、能動的に「ミライ」を形成していく…そのためには、事前の生活設計・資金計画が必要不可欠です!

③金融経済知識(金融知識及び金融経済事情の理解と適切な金融商品の利用選択)

 ここはまさにみなさまが「金融教育」という言葉からイメージする部分かと思います。例えば、契約にかかる基本的な姿勢であったり、金利や為替といった金融経済の基礎的な内容、また前回のコラムでも挙げた預貯金、民間保険、株式、債券、投資信託といった金融商品やローンに関する知識に関する部分です。
 ではここで、みなさまに質問です。次の言葉についてどのくらいご存知ですか。

①マイナス金利政策
②インフレ/デフレ
③リバースモーゲージ
次の3段階でどれが当てはまりますか?
内容までおおよそわかる/言葉は聞いたことがあるが、内容はよくわからない/この言葉を聞いたことがない

 いかがでしょうか。こちらもミライ研のアンケートでお伺いしており、以下の様な結果になりました。

図表2 以下の言葉についてどの程度ご存知ですか。(n=11,970/全年代平均)

 みなさまと照らしあわせていかがでしたでしょうか。もちろん知っているに越したことはありませんが、この言葉に限らず、あらゆる金融知識の全てを自分で把握するというのは難しいのではないでしょうか。では、ご自身の知識を伸長させることに加えてどの様に対処すればよいのでしょうか。
 それにつきましては、次回のコラムにて…。