【第62回】第3回1万人アンケート調査

数字が教えてくれる、令和の“住まい”と住宅ローン事情②

2022.06.15

数字が教えてくれる、令和の“住まい”と住宅ローン事情②

20歳代の住宅ローンは2割がペアローンを活用?

 今回のアンケートでは、住宅ローン利用者における「単独ローン利用」と「ペアローン(*)利用」の現状も調査しました。(*ペアローン:一つの物件に対して、一定の収入がある複数の人がそれぞれに住宅ローンを契約し、互いに連帯保証人になる借入れ方法)
 住宅ローンを利用して自宅を購入した人(3,101人)のうち、全年代では、単独ローンが77%(n=2,393人)、ペアローンは9%(n=286人)となっており、現状は「単独ローンが多数派」となっています。
 ただ、年代別に利用率をみてみると【図表1】、20歳代では、単独ローンの比率が7割と多数派であるが、ペアローン利用も2割を占めており、全年代のペアローン利用比率に対して2倍以上となっていることが判りました。
 また、当初借入額では、単独ローンよりもペアローンのほうが高額となっており、特に20歳代では差分が大きく、ペアローンの借入額は、単独ローン比で150%の水準となっていることも確認できました【図表2】。

図表1 住宅ローンの借入形態(単独ローン・ペアローン)
図表2 住宅ローンの当初借入額(中央値)-単独ローンとペアローンの比較

 若い世代を中心に利用が増えてきているペアローンですが、その背景として、「共働き世帯」の比率が増加していていることが考えられます。ペアローンの特徴として

  • ・借入額が大きくできることで物件の選択肢が広がる
  • ・住宅ローン控除の要件を満たした場合、それぞれの住宅ローンにおいて住宅ローン控除が適用できる
  • ・契約が別々となることから、金利タイプ(固定・変動など)、返済方法(元利均等・元本均等など)、返済期間などを個別に選択できる

などがあります。
 利用が増加傾向にあるペアローンですが、次回コラムでは、利用にあたっての留意点も確認しておきたいと思います。

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